私の目の前には今、真理という名の
青い結晶が浮かんでいる
しかしこの宝石を見ていると、
だんだんとものが考えられなくなってくるのだ

私の求めていたものは
完全で究極の真理ではなかったのかもしれない
しかし一体どうしてただ漫然と生きることだけができるだろう

僕が思っているほど世界は途方もなくないのかもしれない
突然頭蓋骨が水平に裂けて、机の上に脳がゴロンと落ちるようなことは
あまり考慮する必要のない可能性なのかもしれない

もしかしたら本当に人類は無秩序を克服して、
心や生きる意志なんてものが通用する文法を手に入れたのかもしれない
僕はただ時代遅れの原初人なだけなのかもしれない
そうも思ったりもする
原子の誕生や生命の起源なんてものはもう二度と訪れず、
完全に風化した意味のない空歴史になったのではないかと

人なるものだけでなく、木々や鳥、風からも僕は浮いている
遠く隔てた星々ですら、この時代に今さら何を言ってるんだと
僕を笑う囁きが聞こえてくるような気さえする
世界はすでに秩序を手に入れている
僕は浮いている

わかりますか
知の洪水じゃなく、真理の洪水に包まれる
真なる言葉が瞬きする間に相克し合い、
膨大で重要な意味を抱えたまま何の言葉も発せなくなるこの気持ちが
もう少しで別の、何か高次な言語を語り始めてしまいそうなほどに
わかりますよね
どうすればいいか、一緒に考えましょう

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