ISBN:4480059644 新書 岩月 謙司 筑摩書房 2002/09 ¥756

読んだ後えらく楽しい気分だったのが、
ネットで批評見たらしぼんだ。
案の定、有名本でした。

えらくイッちゃってるが、
たぶん間違ったことは書いてない。
3分の1過ぎると女の字が消えるのがステキ。
これがまさにZUNさんのいう虚学というやつか。

一番うれしかったのは、こういう嗜好は
先天的個体差だと俺が割り切ってたのを、
完全に後天的なものとして説明してくれたこと。
正しいかどうかはともかく嬉しかった。

反論文を見る限り、後天性であろうが
改善と自覚は100%ムリポだとしても、
同族の人間を励ます大きな意義を持ってると思う。
にしても、そういう人間と山ほど話しながら、
それでも本書いてんだから凄いよこの人。

_______

でゲームの話ですが、
良い遊びというのは創り出すことらしい。
カラオケ、ボーリング、娯楽スポーツ、
いくら遊んでも遊んだ気にならないのは創っていないからで。
最近の学生は遊べてないんだそうな。

遊ぶってことがそもそも創るって事なんだよ。
だからちゃんと遊べてる人=制作者ってのは
魅力的なんだなあと。
僕がゲーム作るの好きなのって、
遊び好きってのもあるけど、その界隈にいる人が
思いやりあって、面白い人だからだと思うんですよ。
そういう意味で、まずは面白い人間でなくてはと思う。

さて虚学。
ゲームと遊びは別物かもしれないが、
まさにゲームの空虚さとは、
エンターテイメントの空虚さのそれではないか。
遊ばせるものでなく遊べるゲーム。
能動でなく受動。
かといって、遊ぶ人間が今少ないって話じゃんよ。
あー、やっぱり社会問題の問題じゃーん。

てわけでもなく、単に遊びを嗜好するかしないかの問題?
後天説だと、遊びの楽しさを知らないだけって
言い訳が成り立つのか。どっちだよもー

・・・・・・・

しかし何でこんな不快な気分になるんだ。
読後はナウシカ初読み並にルンルンだったのに。

いや、たぶん分かってる。
気分がいいのは自分の倫理観と完全に合致したからだ。
正直言って、ダメ男とダメ女を
まさにこんな感じで俺は見てたし、見てる。
ダメ男と呼ばれる側からしたらたまったもんじゃないだろう。
論理的な根拠を求めたがるのもしょうがない。
けど、そういうのが分かってしまうから、
声高にお前らは間違ってる!とは叫べない。

なるほど、これは痛切かつ婉曲な毒舌本なのか。
だから面白い。なるほどこりゃ愉快。
誠実で勇気と知恵のある男性が、
不誠実で勇気も知恵もない男性をデラクソに叩いとる。
うむ、
僕は誠実で勇気も知恵もあるので共感するよ。
不誠実で勇気も知恵もない男性はしっかり馬鹿にしなさい。
あなた方にはそれをする正当な権利がある。

・・・・・・いやー、誠実はちょっと。あと勇気と知恵も・・・
欲望なら負けん!!!

とかいってたらこの人去年に強制わいせつ容疑で
パクられたらしくて久々に大爆笑した。
生まれついてのエンターテイナーか!

で、ソースを調べてみると、
診察者の女性に治療と称して一緒に風呂入ったり、
寝たりしたらしい。直接的な行為はなかったらしい。

信者の援護がひどいねー
他の事件もそれぐらいちゃんと見てあげてよ。
基本、人間は理屈で動いててその結果なんだから、
逮捕がどうのこうのでその質が
ころころ変わるわけないでしょうに。

まあこれもある女性児文学者が言ってたんだが、
人は他者を自分色に染め上げるとき、
非常に快感を得る。
教育者は常にその傲慢に負けぬよう、
しっかりと自戒していなければならないという。
持論を語る人間も同じこと。
決して指導する立場と思い上がってはいけない。
人と人は対等でありんす。
関係ないかも。

ていうか常識じゃなくてもいいから良識考えろよ!

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